発達障害の僕は休職中

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心安らかに実家で休職・休学生活を送るコツ【家事編】

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快適な休職生活を送るのに必要なのは、家族との距離感を保つこと

あなたが「早く復職したい」「今度こそ元気になりたい」と思っていればいるほど重要性を増してくるのが、快適な休職生活です。これは鬱でもそうじゃなくても同じで、休職したあなたには、ストレスを一旦少なくする必要があるのです。そこで重要なのは、休職中、家族との距離感を出来るだけ適切に保つことです。これは「休職は実家派」の人がもっとも悩む問題なのではないかなと思いますし、僕自身とても悩みました(マジきつかった・・)。しかし、三つのポイントを踏んだことでストレスを結構減らすことが出来、その分復職(復学)に向けた積極的な活動(リワーク行ってみたり・ジム通ってみたり・・etc)にエネルギーを割くことができるようになりました。その中で、まず今回報告したいのはこれです。

 家事を“わかりやすく”やろう

 解説していきます。

 

 家事であなたの「無駄な」動きを守る

 家族、特に両親はどれだけ理解があろうと、あなたの休職に関して常時冷静にふるまうことは出来ません。特にあなたのご両親が仕事をしていれば、よりあなたに向けた態度が厳しく、不安定になります。まあこれは悲しいんですけど、身に迫った現実なので対策を練らねばなりません。あなたは休職(休学)前によくがんばった。そしていま休職(休学)をしている。あなたは十分に療養する必要があるし、その権利もあるわけです。しかし両親にも、また同じく権利がある。そういった中では、僕らは自分の休職環境を確保する必要があるのです。

その環境を確保する方法のひとつが、今回紹介する「家事」を利用する手です。では、さて、まったくやらなかった(やれなかった)あなたが、突然きょう、家事をやるとどうなるか?

 家族が優しくなります。

これは大変うれしい。いつの時代も厳しい目に晒されてきた「休職者」たるわれわれは、家事をやるだけでその視線がやわらかくなり、そして実家で動きやすくなる。それは、わかりやすく復職に向けたもの(通院・リワークへ参加する・ジムに入会する・・)だけでなく、周囲にはわかりにくいもの(=もしかしたらキレられるもの)に関してもそうなのです。もしかしたらこの家事作戦でもっとも重要なのは後者かもしれません。

いかに“張り切って”休職したとしても、僕らには「無駄な」動きが必要になってくるのです。それらは周りからみたら、サボっているだけに見えるものかもしれません。でも、ゲームをしたりだとか、平日だけど昼まで寝るだとか、ネトフリで好きな海外ドラマを見るだとか、そういう復職に対して一見迂回するような動きは、僕らの療養にしっかりと貢献しています。つまり守られるべき動きなのです。

しかし、それを守る作業は休職中であっても(割合は差あれど)、僕らがやらざるを得ないわけです。そこで使えるのが今回の「家事」です。

 

家事をただやっても、家族は優しくならない

 家事のいいところは、わかりやすく家族に貢献できるところ。しかしここには、落とし穴があります。それは、誰がどの家事やったのかわからないという問題です。これはなかなか盲点なのですが、たとえばあなたが久しぶりに頑張って、午前中に皿洗いをしたとします。これで仕事から帰ってきた両親は喜ぶだろうなと、少なくとも今日は視線がやさしくなるんじゃないかと張り切って皿洗いするわけです。その姿、目に浮かぶようです。

そして午後、気持ちのいい達成感とともにゲームをやっています。「あー、やっぱり何かに貢献した後やるドラクエ11は最高だな。マルティナがさらに可愛く見えるわ」とか言いながらのびのびプレーしているわけです。しかし仕事から、帰ってきた両親はイライラしながら一言、あなたに放つわけです。

 

 

 

「ゲームするために休職しているのか?」

 

 

家事は“わかりやすく”やる

この例にある出来事は、何もせずに怒られるより、期待が大きかった分だけ心に来ます(そして結構起きる出来事です)。安心感を持って療養する必要のある僕らは、出来る限りこの状況を避けたいわけです。ではどうするべきなのか?

それは、家族が気づくように家事をやることです。ズルではなく、あなたが自分を守るために。

たとえば、家族が帰ってくる時間帯がわかっているのであれば、その直前から家事を始める。たとえば、家事に関する質問を用意しておいて、両親にぶつけてみる。別にここは質問じゃなくったっていいわけです。ふとした瞬間に、本日やった家事についての感想をつぶやいてみるだけでいい。本当にわざとらしくていいです。「あー、やっべえ今日皿洗いやったわ~。そりゃ疲れるわけだわ~。」って三十代にして言ってもいいわけです。

なぜなら家族が、休職しているあなたに求めているのは「復職に向けて、努力している“ように見える”姿」だからです。どれだけ理解があっても、週五日は仕事に行く家族は、必ずどこかでこの要望をあなたに突きつけてきます。今回紹介している家事は、その要望に応えるわかりやすい、かつ心が疲れたあなたを壊すほどには強くない手段(作業)なので、それを最大限使いましょうということをここでは言いたいわけです。だから、わかりやすく家事をする。これでwin-winなわけです。行動療法としても、家事はいいですしね。

 

 しかし無理はしない

 せっかく療養のために始めた家事を、あなたを壊す手段にする必要はありません。どうしても「0 or 100思考」になって頑張りすぎてしまう人もいるわけですが(僕もそうです)、そこは復職に向けて練習にもなると考えて少しずつやっていきましょう。家族にはそれを伝えていいと思います。「今日、家事できたけど、実はまだ本調子じゃないから明日以降できるかわからない。でも復職に向けて少しずつ練習中だから見守ってほしい。」と。なかなか言えない人はメモにさらっと書いて、目に付くところに置いておけばいいです。ここではとりあえず伝えておけば十分なのです。